バターと卵とときどき自転車

絶景と美味しいものを愛している、バターです。

【後編】THE Peaks ラウンド4に参加しました。

The Peaks ラウンド4 

www.longridefan.com

走行距離194km、獲得標高6176m。 The PEAKS初の五つ星の最強ラウンドは、変化球なし! 変態坂バカの皆さんとの直球勝負です!

 

前編はこちら

 

 Peaks参戦記

柳沢峠

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今川峠を下り、しばらく進むと柳沢峠を今度は登る

柳沢峠は17kmという長丁場のヒルクライム

今川峠方面から登る柳沢峠はおそらく今回のPeaskの中で最も優しい坂であったと思う。

距離は長いが、今川峠ほどの斜度がある部分はほぼない。焦らずじっくり行けば普通にクリアが可能なはず。

前回試走した時はすごく暑かった為、体力を徐々に徐々に吸い取られる感じでかなり辛かったがPeaks当日は早朝な事もあって登るにはとても快適な気温だった。

Yakiそばパンさんはビュンビュン前に進んでいく。

私は心拍とスピードが全く分からない為、キツくもなくかといって緩くでもないペースを維持することだけを考えて走った。

暫くすると茶屋があり、前はここでわらび餅を食べた。

ここのわらび餅は絶品なので柳沢峠に来る際は是非食すことをお勧めする。

ここまで来ると、頂上まであと3キロ

足が若干疲れてきているが、ダンシングを合間に使う筋肉をばらしつつ力を振り絞り登る。

そして、ようやく頂上に到着

ここではPeaks初のエイドがあった。

リアルゴールドがあったので飲んだのとバナナを食べた。

休憩は取りすぎると、確実に足切りに間に合わなくなるので数分でここを後にした。

次は下り。ここはとても長い下りなので気を付けて進む。

ここで失敗したのがジレを羽織ってきたのに前を止めるのを忘れてまるで意味がさなずめちゃくちゃ寒かった。次はちゃんと閉めようと心に誓った。

 

上日川峠

下っている途中で左折しなければならない為、何人かのローディーが道を誤っていた。

私は今回はちゃんとGarminにルートを入れていたので問題なく進む。

車体に予備バッテリーを積んでいたので電池の心配もなかった。

これは試走の時にルート案内をしないでも、電池が持たなかった為しっかり対策をしてきた。試走しておいて一番良かったことはGarmin電池対策かもしれない。

途中を左折すると一気に斜度が上がる。

ここ上日川は距離が8.5kmと柳沢峠より短いが、獲得標高が柳沢と同じという鬼畜な峠

恐らくここまででYakiそばパンさんとはお別れだなと思った。

試走の時でもそうだったが、Yakiそばパンさんは日々絶えまぬ努力をしていて、数か月前とはもう別人の様でビュンビュン坂を上っていく完全なクライマーになっていた。

同じペースで走ってしまうと、後半は持たない。

エイドで直したと思った心拍系の位置もまたずれてしまったようで、正常に表示されないのでまたキツ過ぎず、ゆっくり過ぎないペースで走ることを徹底した。

ただ、意外な事にあまり後続から人が来ない。

柳沢では何人かには抜かれたが、上日川ではあまり抜かれていない事を考えるとそこまで悪いペースではないのかもしれない。

汗がポタポタ下に流れでるのを見ながら塩分を取った方が良いかなと考えながら何とか登り切った。

するとYakiそばパンさんがエイドを終えたようで

「先に行ってますね!」

とだけ告げて、去っていった。

やはりここから徐々に差がついてお別れの様だ。

お互いベストを尽くそうと心の中で叫んだ。

ここでもエイドがあり、可愛いお姉さんが給仕をしていた。

そんな風景に癒されつつエイドを後にした。

 

上日川峠往路

 

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 ※上日川登り返し時の写真をPeaksのボランティアの方が撮って下さいました。ありがとうございます。

上日川を下り切ったら、そこが最初の足切りチェックポイント

最初に松姫峠を登ったメンバーのド変態枠の人たちはここまでを平均20kmで来なければならないらしい。まさしくド変態

今回は事前にジレをしっかり閉め、下ったので柳沢の下りよりずいぶんマシに。

無事下り終えた先にYakiそばパンさんが待っていてくれた。

チェックポイントタグをもらいしっかり財布に入れて管理。これを無くすとPeaks終了。まさに命のタグ。

上日川の登り返しは距離18kmに及ぶ柳沢峠に続き、長丁場なやつ。

上日川の登り返しのいやなところは序盤が結構急な斜度で、途中下りなどがあるため全体的な斜度の平均は落ちてい。

何て嫌らしい峠だ...

ここまででもうほぼ2000mは登っている。普通だったらもう今日のライドおしまい。

それでも全行程の1/3という所を考えるともう吐き気しかしない。

ただ、ここまではとても良いペースで来ていてアクシデントさえ起きなければ何とか完走できるかもしれないという状況のみが体を動かしていた。

暫く登っていると、コーラさんにすれ違った。

「がんばれー!!!」とエールを送ってくれた。

この一言で人間ってこんなにも励まされるものなんだなと正直びっくりするぐらい気持が復活した。

試走の時は暑さでグダグダだったこの峠も今回は暑さもあまり感じない。

まだまだいけると一意専心にペダルを回し走ることを決めた。

中盤に差し掛かるころには、Yakiそばパンさんの背中はだいぶ先の方に行っていた。

ただ、柳沢側の上日川とは違い背中が見えなくなることはない。

だいぶYakiそばパンさんも疲れているのか、それとも私が遅すぎるからペースを落として走ってくれているのかはわからない。

ただひたすらその背中が見える位置をキープするように走る。

足はだいぶ悲鳴を上げてきているが、それでも何とかペダルを回すこと。

それだけを淡々と繰り返す。

 

 柳沢峠往路

何とか上日川峠の頂上まで来れた。

足はだいぶ疲れてきていて、もうアカン状態。

足の疲れをとるためにスレトッチをし、少しでも走れるように短時間の休憩でも手を尽くす。

上日川の頂上ではカレーが出ていた。

このカレーが疲れた体にめちゃくちゃ染みて、ものすごく美味しかった。

リアルゴールドをもらおうとしたらすでに在庫切れの様だったが、ボランティアの方がずっと探してくれてラスト1個が見つかり頂けた。

もしかしたらこのラスト1個がここで飲めてなかったら、今の私はいないかもしれないと思うと感慨深いものがある。

休憩もそこそこにまた走りだす。

上日川の下りはガレているので注意が必要。カーボンディープの人はブレーキがあまり効かない様でとても辛そうだった。

下り終わるとまた柳沢

今度は、前のと異なり距離は半分くらいだが斜度が急で、大体斜度8%くらいが延々と続くイメージ。

前の試走の時はここで盛大にタレて20分位ほかの人たちを待たせてしまった位、私にとって嫌なイメージしかないやつ。

実際めちゃくちゃきつい、何か起きたらもうその時点でリタイアする位に精神的にもボロボロ。

そんな状態でも何で走っているか自分でも良くわからない。そして何故か鬼束ちひろの眩暈が頭の中で流れている。

 ただそんな状態だけど、前より不思議と辛くない。何とか重たい足を無心で眩暈がするような意識の中気合で動かしていくと

ようやく着いた。柳沢の頂上だ。

 

今川峠往路

柳沢峠からのダウンヒルは路面も綺麗でめちゃくちゃ気持ちいい。

疲れた足を何とか回復させようと、少しギアを軽めにして足を回す。

前回の試走でこれをやっていたら、次の今川の時には疲れが抜けていた。

これマジお勧め。

そして長いダウンヒルの後、今川峠に着いた。

今川峠は序盤の斜度が20%近くあるらしく、上を見過ぎるとその急勾配にビビる。

しっかり柳沢の下りで足を回した成果が今回も出ているらしく、ここを難なくクリア

正直な話、ガッと来てすぐ終わる坂はそんなに嫌いじゃない。

その後も暫く走るとまた急こう配な箇所がある。

試走の時はここで

ラストダンシングじゃ!!

なんて遊んでいたけれど今回はそんな余裕はないため、普通に登り切った。

 

松姫峠

 今川峠をクリアし、ここをクリアしたら後は消化試合と言われている松姫峠にやってきた。

ここに来るまでにYakiそばパンさんと

松姫登るor帰る

というデッドオアアライブを繰り広げたが、デッドを方を取るあたりやっぱりもう精神汚染が進んでいる。

ここにきてYakiそばパンさんも大分疲れてきたようで、ペースがほぼ同じに

めちゃくちゃ登ってからの松姫峠は本当につらくて、フレッシュな足の時に来た時とはまるで別世界のようだった。

前はいい感じの林道という認識だったのに今回はクソ峠というイメージしか沸かない。

ここにきてトラブルに負われている人もいて、中にはパンク(チューブラーだったので手伝いもできず、エールのみ送った。)

中にはチェーンが切れてしまった方もいた様子。ここまで来てトラブルは怖い。

とにかく、尖ったものを踏まない事を注意してゾンビのように地道に先を進むと

ようやく頂上に着いた。ここで2つ目のチェックポイントタグを手にし

消化試合と言われている先へ進む資格を手にした。

ここまでで獲得標高約5000m程。死んじゃう。

松姫峠を下っている最中にと~るさんとすれ違った。

心の中でと~るさんも頑張って!とエールを送り、小菅村へ。

 

小菅村

小菅村で、上日川でもらったタグと松姫で貰ったタグを見せ

ついに最後の関門

風張峠への切符を手にした。

ここでスガロさんと会えて、後で温泉でとだけ告げ分かれた。

ここに来て当初予想していたのはギリギリで足切りに間に合うかどうかという算段だったが、ふたを開けてみたら30分貯金出来ていた。

これはもしかしたら、いけるのかもしれない。

Yakiそばパンさんとお互いを鼓舞し先を進む。

 

風張峠

風張峠の登りに入るまでが結構長く、下り基調であったため

最後またこれ走るのかと思うと若干憂鬱になってきた。

右折して橋を渡ると、ここから風張峠をしばらく登る。

ここから風張峠は7kmほどらしく、それなりに長いが斜度はそんなに無い。

ただ、ここまで獲得標高5000mを走っている足にはここが明神三国かと思わせるような異常な足の重さが付きまとう。

Yakiそばパンさんも大分疲れているのと、腰と足首が痛いらしくかなり満身創痍な状態。話しかけても大した返答がない。

まるで生きる屍のようだった。

ガーミンの高度表を見ても、後どのくらいあるかわからない。

今度ちゃんと高度表の見方を勉強しようと思った。

するとまたコーラさんとすれ違った。

またエールを送ってもらった。

この限界ギリギリで折れそうな状態な時に、いつもいいタイミングでエールを送ってくれるコーラさんは神か何かかと思った。

Yakiそばパンさんもそれは同じな様で、さっきの辛い状態から少し持ち直したようだった。

そして生ける屍走法を続けていると

着いた。

頂上だ。

 

都民の森~風張峠

ひとまずエイドで最後の補給をする。

泣いても笑ってもこれが最後の補給。

リアルゴールドをしっかり摂取。今回はこれに何度も助けてもらった気がする。

後はカロリー補給にビッグサンダー(小さいのにカロリー200位とか。カロリーお化け)

固形食にバナナももらった。

後は下ってよく知った道を上るだけ。

そう思うととても気持ちが軽くなった。

最後のチェックポイントまでダウンヒルを開始した。

旧料金所跡よりもう少しいったところまで下ると、最後のチェックポイントがあった。

ここで最後のタグを貰い後は登るだけ、気合を入れなおして最後の峠クリアに足を進めた。

ここに来てテンションがハイになったのか、足が全然辛くなくなった。

まるで登り始めかのように足が不思議とくるくる回る。

見知った道、もうこれを登れば終わりというのがとても気楽だった。

旧料金所跡以降は結構斜度が辛いイメージがあったけれど、なぜかそんな事も無く

普通に登れる。自転車は思っている以上にメンタルスポーツの様だ。

都民の森から風張峠区間でと~るさんとすれ違った。

さっきは松姫の辺りだったのにとんでもない速度で巻き上げていると~るさんを目にして凄いの言葉しか出ない。

こっちも頑張らないととYakiそばパンさんと共に走る足が早まる。

そしてYakiそばパンさんと登っていると、着いた。

最後の峠の頂上

風張峠の立て札だ。

 

念願のゴール Peaks完走達成!

風張峠からのダウンヒルはめちゃくちゃ気持ちよく、路面も綺麗で見渡しもよく下りやすい道だった。

一気に下って、後はさっきの道をただひたすら走る。

ここでもしパンクしても大丈夫なところまでついに来た。

もう気分は晴れやか。頭ではファンファーレが鳴り響いていた。

そして念願のゴール間近

Yakiそばパンさんが一緒に並んでゴールしましょうと言ってくれた。

当然はいと答えた。

けどゴール寸前になって、このままゆっくりゴールしたら号泣してしまう気がして

そう思ったら咄嗟にスプリント勝負をしかけてしまった。

悪い!Yakiそばパンさん!!

 

そして念願のゴール!

スプリント勝負に関してはやっぱり色々言われたけど号泣してネタにされるよりはるかにマシだったと思う。

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そして数十分後と~るさんも無事ゴールし、全員で記念撮影

 

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Peaksを完走して

Peaksに参戦しようと決めた理由は、三十路記念というのは建前で

俺は本当に自転車に乗りたいのか?

というのを確かめたかったというのがありました。

一時期、自転車に乗るのが本当に億劫になってしまったことがあり自転車(プリンス)を前の持ち主に二束三文で売り払いました。

実際もう乗る気はありませんでした。

乗らなくなってからは朝早起きする必要もないし、日々天気予報を見て一喜一憂する必要もないしで安息の日々でした。

それからは何か新しい趣味を探すべく、友人のバイクに乗せてもらったり、軽い登山やら色々やってみました。

ただ、自転車で登ってみた景色や、知らない人たちと初めて会ってワイワイバカ騒ぎする事や、自転車に乗った後のご飯の美味しさに敵う事はありませんでした。

それからまた自転車を購入して走り始めましたがまた億劫にならないか、結局投げ出さないかなと不安でした。

そんな時に、超過酷なイベントPeaksが近場でやることが決定し参戦してみることにしました。

超過酷なイベントに出ても

自転車なんてやってられるか!

とならなければ多分続けられそうな気がしたからです。

今終わって感じることは

自転車は楽しい♪

です!

この様な素晴らしいイベントを大変なスケジュールの中企画およびご用意して下さいましたThe Peaks運営の方々ありがとうございました!!

また、エイドで色々手配やらリアルゴールドを必死に探してくれたボランティアの方々スタッフの方々ありがとうございました!!

皆様のおかげで完走することが出来たと思います(*´ω`*)

また、応援してくれた方々、最後はちょっと裏切っちゃったけど私のペースに合わせて走ってくれたYakiそばパンさん

ありがとうございました!!

 

Peaksは素晴らしいイベントでございました♪

 

( ^ω^ )来年? 出ませんよ?